子供が、３歳になったら聞いてみたい。
お腹の中の事やママを選んだ理由を話してくれるらしいから。
そんな、気持ちだったそうです。
２人目の赤ちゃんが生まれた頃、上の子は３歳になっていました。
赤ちゃんとママが退院して来たその日、上の子がいきなり話してきたそうです。
＜赤ちゃんだった時、ここに寝ていたんだよ。＞
指さす先は、何もありません。
でも、お母さんは思い出したのです。
上の子が赤ちゃんだった時、お布団はこの場所にありました。
でも、そんな事を教えたことはありません。
なぜ、知っているのかと不思議だったのですが、不思議は更に続きました。
＜それで、大人になるとまた赤ちゃんになると思ったんだよ。
動こうとしたけれど動けなくて、赤ちゃんになったから。
動けないから、天井を見ていたんだよ。＞
最初、お母さんは意味が分かりませんでした。
それに気付いたのか、またゆっくりと同じ話をしてくれました。
＜大人になると、また赤ちゃんになるんだよ＞
（大人になると、また赤ちゃんになる？）
その言葉を何回も心の中で繰り返しました。
そして、気付いたのです。
（生まれ変わりの事かも知れない。
輪廻転生のことかも知れない。
そんなことが本当にあるのだろうか。でも、あるとしたら信じたい。
私の子供がはなしてくれたことだから、信じることにする、）
と決めたのです。
お話は、言葉そのままにノートに書き写してあります。
「この子が輪廻転生で生まれたとしたら、私をママに選んだ理由があるはずだから、大切に育てます。」
不思議なお話を聞いた後のお母さんには、子供を守り育てる強い意志が不思議なくらい溢れてきたように感じました。
